8月25日、英国内務省(Home Office)は2022年6月までの12ヶ月間の公式移民統計を発表しました。
発給されたビザ数の内訳は?
2022年6月までの12カ月間に発給されたビザのうち、訪問目的が45%、就学目的が24%、就職目的が16%、そして家族・その他の理由が16%(ウクライナ・スキームやイギリス国籍(海外)ルートを含む)に関するビザでした。
就労ビザの発給数は増えているのか?
2022年6月までの就労ビザ(扶養家族含む)の発給件数は331,233件でした。これは、2019年の数値と比較して72%増となり、すべてのカテゴリーの就労ビザが増加しました。これは、2005年に公式移民統計の発表を始めて以来、12カ月間で最も多い就労ビザの発給数となります。
最新のデータによると、合計87,266の技能労働者(Skilled Worker)ビザが付与されました。2020年12月の導入以来、このビザの発給数は着実に増えています。技能労働者(Skilled Worker)ビザの取得条件は従来のTier 2(General)ビザよりも大幅に低く、より多くの企業が海外労働者を雇用できるようになりました。また、弊所の多くのクライアントが、その柔軟性から、企業内転勤ビザ(ICT)ルート(現在は「Senior or Specialist Worker」ルートと呼ばれています)の代替として技能労働者(Skilled Worker)ルートを利用し始めています。
なぜ就労ビザ数は増えているのか?
最も明白な答えは、コロナ関連の入国制限が緩和されたことで、渡航を希望する人が多くなったからです。弊所の経験では、これは単に2020年・2021年中に保留されていた渡航予定が再開された結果だけではなく、企業が現在英国進出している結果でもあります。Covid規制の緩和が事業拡大の一因ですが、英国のEU離脱の影響もあり、以前はEUにしか拠点を持たなかった企業が英国にも拠点を開設するようになりました。
また、ビザ取得数増加のもう一つの要因は、EU離脱に直接関連しています。英国で就労を希望するEU国籍者は、ビザの申請が必要になりました。昨年新たに発給された就労ビザのうち、EU国籍者は10%を占めました。
留学生
昨年発給されたビザのうち、訪問者以外で最も多かったビザの取得者は学生で、英国の教育制度が留学生にとって引き続き魅力的であることを示しています。学生ビザの発給数は過去最高となり、コロナ以前の水準を上回りました。これは、最近導入された卒業ビザ(Graduate Visa)の増加と一致します。このビザは、留学生が学業終了後、さらに2年間英国に滞在することを許可するものです。この間、留学生はスポンサー・ライセンスを持つ企業からのスポンサーシップを必要とせず、あらゆる職務に就くことができます。したがって、英国で事業を行うすべての企業にとって、国際的な人材を活用できる大きなチャンスとなります。卒業ビザ(Graduate Visa) ビザを持つ人を雇用するためにスポンサー・ライセンスは必要ありませんが、ライセンスを保有する企業は、技能労働者(Skilled Worker)としての職務を継続できる可能性があるという点で、就職希望者にとって特に魅力的であることは間違いないでしょう。
3CSがお手伝いできること
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