法的紛争に直面した場合、長期化する法廷闘争を避け、速やかに解決したいと考えるでしょう。裁判所での訴訟以外にも、さまざまな紛争解決手段があります。特に国境をまたぐ紛争では、他の手段の方が迅速で費用対効果が高い場合があります。
訴訟
裁判所における訴訟手続きは長期化する可能性があります。原告が正式に裁判手続きを開始する前には、厳格な訴訟前プロトコル(pre-action protocol)があります。両当事者はこの訴訟前プロトコルに従う必要があります。これには、主張の要点を明らかにすること、主張の根拠となる書類を開示すること、および紛争の和解に向けた交渉を行うことが求められます。
紛争が訴訟に発展した場合、訴訟前プロトコルの段階で交渉を行わなかったり、真摯な和解案を提示または検討しなかったりした当事者は、後に裁判所から不利な費用負担命令(adverse costs order)を受ける可能性があります。これは、勝訴したとしても、交渉や裁判外紛争解決手続きを通じて解決を図らなかった場合には、相手方の費用の少なくとも一部の支払いを命じられ得ることを意味します。
裁判外の解決が不可能な場合、原告は、自身の主張を記載した訴状(claim form)および原告請求内容明示書(particulars of claim)を提出して手続きを開始します。その後、被告は答弁書(defence)を提出してこれに応じ、原告は反論書面(reply)を提出する権利を有します。裁判官は、審理に至るまでの日程を決定します。これには、証拠開示(通信記録を含む関連文書の交換)、事実関係に関する証人陳述書、専門家証人陳述書、そして審理が含まれます。また、相手方が何らかの点で裁判所規則または裁判所命令を遵守しない場合、裁判所に命令を下すよう求める各種の手続き申立てもあります。裁判所命令や手続規則への継続的な違反は、請求または答弁の却下につながる可能性があります。
事案の複雑性に応じて、終結に至るまでに数か月、場合によっては数年を要することもあります。
裁判外紛争解決手続
仲裁、調停、早期中立評価(early neutral evaluation)といった裁判外紛争解決手続の手段を利用することにはいくつかの利点があります。契約に裁判外紛争解決手続の規定がある場合には、裁判手続きの代わりに利用できます。また、訴訟の進行中でも、調停や、当事者間の「権利を損なうことのない(without prejudice)」(記録に残さない)会議を行い、解決を試みることも可能です。裁判上の訴訟当事者は、継続的に裁判外紛争解決を試みる義務があります。
裁判外紛争解決手続を利用することには、次の利点もあります:
- 通常、裁判手続きより迅速
- 費用対効果が高い場合が多い
- 一般的に、ストレスや業務への影響が少ない選択肢
- 争点が秘密として扱われ、裁判のように公開記録とならない
- 当事者は、日程、会議や審問の手配、担当者の選定、審問の開催場所など、手続きをより自由にコントロールできる
- 専門分野の事案では専門家を選任できる、例えば知的財産法や金融法のような複雑な法分野の経験を持つ仲裁人や調停人を選ぶことができる
- 裁判外紛争解決手続は関係悪化を防ぐことができ、当事者が今後も協力関係を継続する場合に特に有益
仲裁
仲裁は裁判手続きに類似していますが、非公開で行われ、専門の仲裁人が審理を行います。仲裁人は証拠を審理した上で、拘束力のある判断を下します。初期の審理では、判断すべき争点を明確にし、仲裁人が情報交換のスケジュールを設定しますす。
審理は、仲裁人の面前で双方が弁護士を通じて主張を行う形式で行われる場合もあれば、書面のみに基づいて判断されることもあります。
調停
調停とは、中立的な立場にある調停人が当事者と共に、紛争を解決するための選択肢を探る手続きです。調停人には拘束力のある決定を下す権限がないため、当事者は、自分たちが合意した内容のみが解決内容となることを確信できます。
調停人は、当事者双方と同席で面談する場合もあれば、当事者間を行き来して個別に面談し、解決策を協議することもあります。
早期中立評価
早期中立評価はしばしば「現実的な見通し確認(sense check)」と呼ばれることもあります。法律の専門家が、当事者双方に対し、それぞれの強みと弱み、および審理に至った場合に現実的にどのような結果が期待できるかについて評価を行います。これにより、当事者は事態が深刻化する前に、迅速な解決策を見出す機会が得られます。
3CSにできること
法的紛争に関与している場合、3CSの紛争解決に精通した弁護士が、利用可能な選択肢をご説明し、最適な対応方針についてご相談に応じます。また、3CSの商業法弁護士は、企業ニーズに最適な紛争解決方法を盛り込んだ商業契約書の作成および交渉も行います。
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