人材不足は依然として英国企業にとって大きな課題であり、多くの雇用主が国際的な採用に取り組んでいます。しかし、海外人材を採用するには、移民制度を慎重に把握し手続きを進める必要があります。十分な計画がなければ、手続きの遅延やコンプライアンス上のリスクによって、事業の成長が妨げられる可能性があります。
現在、移民は人材計画において欠かせない要素となっています。欧州域内の自由移動が終了したことで、海外人材を採用する場合は原則としてスポンサーシップとビザが必要です。本ニュースレターでは、移民計画をどのように採用戦略と結び付けるか、その際に雇用主が気を付けるべき点、そしてスポンサーシップ制度を効果的に活用する方法について解説します。
採用における移民戦略の導入
移民戦略を策定しておくことで、必要なときに必要な人材を確実に採用することができます。現在、海外からの採用の大半は 技能労働者(Skilled Worker)ビザ制度に基づいていますが、この制度を利用するには職務内容や給与が内務省(Home Office)の定める基準を満たす必要があります。早い段階で計画を立てておけば、基準を満たす職務設計が可能となり、手続きの遅延によって有力な候補者を失うことを防ぐことができます。
また、移民計画は企業が安定的に事業を拡大する助けにもなります。専門人材の採用や英国支店の開設を行う際にも、ビザ要件を見越して準備をしておくことで、コストのかかる業務の中断を防ぐことができます。
採用戦略と移民戦略の連携
採用と移民は切り離さず、あわせて考えることが重要です。スポンサーライセンスは人事部門の重要なツールの一つとして位置づけるべきであり、後回しにすべきではありません。人事部門は、求人票の作成段階から移民アドバイザーと連携し、内定を出す前にその職務がスポンサーシップの対象となることを確認することが求められます。
また、ビザ取得に必要な期間を採用プロセスに組み込むことも同様に重要です。スポンサーシップ証明書(Certificate of Sponsorship)の発行や候補者のビザ取得にかかる時間をあらかじめ考慮することで、予期せぬ遅延を防ぐことができます。
雇用主が陥りがちな落とし穴
企業が陥りやすい典型的な課題に、以下が挙げられます。
- 申請の遅延:スポンサーライセンスの取得には数週間から数か月を要する場合があります。ライセンスがなければ海外人材を採用することはできません。
- コンプライアンス体制の不備:スポンサーは正確な記録の維持、変更の報告、ビザの有効期限の管理を徹底する義務があります。不備があればライセンスの停止や取消しにつながります。
- 古い情報の使用:移民制度は頻繁に改正されます。給与水準や人材不足リストは、ごく短期間のうちに更新されることがあるため、最新の法的アドバイスを得ることが不可欠です。
こうした問題は、移民計画を日常の人事業務に組み込むことで未然に防ぐことができます。
スポンサーシップ制度の戦略的活用
スポンサーシップ制度を効果的に活用することで、企業は世界中の優秀な人材を確保することができます。主要な制度は 技能労働者(Skilled Worker)ビザですが、他にも企業内異動や英国進出を支援するグローバルビジネスモビリティ(Global Business Mobility)ビザなどのオプションがあります。
雇用主は、十分な数のスポンサーシップ証明書を確保し、主要スタッフに対して スポンサーシップ・マネジメント・システム(Sponsor Management System)の研修を実施するとともに、すでに英国に滞在している留学生向けの 卒業(Graduate) ビザなど、代替ルートの活用も検討すべきです。スポンサーシップを人材計画の一環として日常的に組み込むことで、コンプライアンスを確保しつつ、採用を機動的に進めることができます。
3CSにできること
3CSは、企業が人材計画と移民戦略を効果的に統合できるよう支援しています。スポンサーライセンス、各種ビザの取得ルート、コンプライアンス要件に関して助言を行い、成長に不可欠な人材の採用・定着をサポートします。
海外人材の採用や英国進出を検討されている企業は、ぜひ3CSにご相談ください。人材計画と移民法を適切に連携させるための、明確かつ実務的なアドバイスを提供いたします。




