2025年11月18日より、2023年経済犯罪および企業透明性法(Economic Crime and Corporate Transparency Act 2023 (ECCTA))に基づき、会社取締役(Director)、有限責任パートナーシップ(Limited Liability Partnership (LLP))メンバー、重要な支配権を持つ人物(persons with significant control (PSCs))に対して、本人確認が義務化されます。この制度は、企業情報の透明性を高め、Companies Houseにおけるデータの正確性を向上させるとともに、法人形態の不正利用を防止することを目的としています。

本ニュースレターでは、本人確認の対象者、手続の流れ、そして企業が取るべき対応についてご紹介します。

なぜ本人確認義務が導入されるのか

これまでCompanies Houseの登録情報は、主に自己申告に基づいていました。新たに導入される本人確認制度は、こうした仕組みを見直し、登録情報の正確性と信頼性を確保することを目的とした大きな改革となります。今後は、重要な役職に就くすべての個人に対し、本人確認を通じて身元を証明することが求められ、これにより、虚偽の登録を防ぐとともに、信用できる企業情報に依拠した企業をの保護を促進しようとしています。

対象者と実施時期

この義務は、すべての英国企業の取締役およびLLPのメンバーに適用され、居住地の英国内外は問いません。義務化以前から既に役職に就いている場合は、2025年11月18日から最長12か月の指定期間内に本人確認を完了する必要があります。一方、義務化以降新たに就任する場合は、就任前に本人確認を完了しなければなりません。

PSCsについても、定められた期間内に本人確認を完了する必要があります。また、外国企業の英国支店に関しては、当該外国企業の取締役にも同様のルールが適用されます。本人確認を怠った場合、刑事罰や企業役職への就任制限などの制裁が科される可能性があります。(詳細はこちら

本人確認の方法

本人確認は、以下の3つの方法のいずれかで行うことができます。

  • Companies Houseを通じて直接実施する方法:UK One Loginシステムを利用し、有効なパスポート、運転免許証、またはBRP(バイオメトリック・レジデンス・パミット)を用いてオンラインで本人確認を行います。
  • 郵便局の店舗で実施する方法:指定の郵便局に来店し、窓口で身分証明書の確認を受ける方法です。
  • Authorised Corporate Service Provider (ACSP)を通じて実施する方法:3CSのようなACSPが手続きを代行し、正確かつ迅速に本人確認を完了させます。

本人確認が完了すると、Companies Houseから承認済みであることを示す個人識別コードが発行されます。このコードは、当該個人を企業情報に紐づける場合や各種書類の提出時に必ず使用する必要があります。有効なコードの提出がない場合、提出書類が受理されない可能性があるため、早めに本人確認を完了しておくことが重要です。

実施に向けた準備

企業は、まず本人確認の対象となる人物を特定し、パスポートなどの身分証明書が有効期限内であることを確認する必要があります。あわせて、どの方法で本人確認を実施するかについても、早めに計画を立てておくことが推奨されます。特に、2025年11月18日以降すぐに確認書(confirmation statement)の提出期限を迎える企業は注意が必要です。取締役の本人確認が完了していない場合、確認書を提出できない可能性があります。ACSPを利用することで、手続きを効率化し、事務的なミスのリスクを軽減することができます。

3CSにできること

3CSは、Companies Houseの認定を受けたACSPです。取締役、LLPメンバー、PSCsの本人確認を代理で実施し、新たな要件への確実な対応をサポートします。弊所チームが手続全体を効率的に管理し、企業情報の正確性を維持するとともに、関連するコーポレートガバナンスに関する助言も行います。

本人確認制度の施行により、企業には早急な対応が求められます。円滑な手続と確実なコンプライアンスの実現に向け、ぜひ3CSまでお問合せください。

Keith McAlister

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