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商業用不動産リース契約と最低エネルギー効率基準

10 January 2020

Ki Lee

英国政府は最近、2030年までに二酸化炭素排出量を少なくとも20%削減することを目的として、非居住用の民間賃貸物件に関する最低エネルギー効率基準(Minimum Energy Efficiency Standards (MEES))についての協議を開始しました。これは、2050年までに炭素排出量をゼロとする政府の目標に沿ったものです。 これが商業用不動産リースの大家とテナントにとって何を意味するかを分析するため、まずは以下で2018年4月に施行された法律についてご説明します。

 

最低エネルギー効率基準は、「2015年イングランドおよびウェールズにおける民間賃貸物件に関するエネルギー効率法  (the Energy Efficiency (Private Rented Property) (England and Wales) Regulations 2015) 」で導入されました。この法律は、居住用および非居住用の両方の不動産に適用されます。

 

これにより、2018年4月以降、居住用不動産および商業用不動産のEPC (Energy Performance Certificate) 評価がEレベルまたはそれ以下の場合、その大家が新しいリース契約を許可することは違法となりました。

 

既存のリース契約については以下の適用となっています:
•    2020年4月1日から、最低基準を満たしていない居住用不動産の大家がリース契約を継続することは違法になります。
•    2023年4月1日から、最低基準を満たしていない商業用不動産の大家がリース契約を継続することは違法になります。

 

法律違反の大家は、各違反ごとに最高5,000ポンド(居住用不動産)または最高150,000ポンド(商業用不動産)の罰金を科せられる可能性があります。

 

この法律には次のような適用除外があります:指定建造物または保護された建物などのEPC適合を必要としない不動産の場合、エネルギー効率改良工事を実施するための同意が得られない場合、または改良工事を行うと不動産の価値が 5%以上下がる場合。

 

現時点での協議に基づく提案は、2030年までに全ての非居住用の民間賃貸物件の最低基準をBレベルに引き上げることです。これは、商業用不動産リース契約の大家とテナントにどのように影響するでしょうか?

 

法律は大家側に責任を課しており、これは今後も継続するようです。 ただし、これは出発点に過ぎず、リース契約の下での大家とテナント間の契約関係も検討する必要があります。

 

既存のリース契約で不動産のEPC評価が法定基準以下(Eレベルまたはそれ以下)の場合、2023年4月1日まで待たず直ぐに大家は不動産のエネルギー効率の改良を検討すべきです。もし費用面で効率的であれば、 エネルギー効率を最低基準レベル以上に高めておく良い機会にもなります。

 

既存のリース契約で不動産のEPC評価が法定基準に適合している場合、大家とテナントの両方がリース契約の約款を再確認し、将来のエネルギー効率改良工事の責務を理解しておくのが賢明です。

 

新規リース契約の場合、両当事者は、条件を交渉する際に法律と最近の提案について留意する必要があります。 将来の紛争の可能性を避けるために、エネルギー効率改良工事の責務について検討し、リース契約で明確に定義しておく必要があります。

 

テナント側は、大家が不動産を所有しているのだからエネルギー効率改良工事は大家の責任であると主張するのに対し、大家側は、テナントが不動産を占有しており改良工事の恩恵を受けるのだからテナントの責任であるべきと主張し、対立する事がよくあります。
また貸しの場合にもこの法律が適用されるため、不動産を最低基準レベルに適合するための改良工事が行われない限り、または基準適用が免除される場合を除き、テナントは基準レベル以下の不動産をまた貸しすることはできません。

 

政府が費用対効果の高い措置を実施することに熱心であり、環境保全技術の進歩も考慮すると、今後10年間において、最低基準の設定を現在のEレベルからBレベルへ跳ね上げる方法が、より簡易で費用もかからずに目標達成させる方法であると言えるでしょう。 

 

商業用不動産リース契約に関してアドバイスをご希望の場合は、3CS Corporate Solicitorsの不動産法チームにお問い合わせください。

法律、および人事に関する最新情報をご希望の方は、弊所ニュースレターをお申し込みください。

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