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ニュースレター

商事紛争 裁判外紛争解決手続(ADR)について

17 April 2020 

Adam Haffenden

今回のニュースレターでは、紛争解決の効果的な方法として広く受け入れられており、裁判所での訴訟に代わる手段として認められている裁判外紛争解決手続(Alternative Dispute Resolution (ADR))について取り上げます。

仲裁 (Arbitration)

仲裁は、ADRの一種であり、「仲裁人」と呼ばれる公平な第三者によって訴訟に頼らずに当事者間の紛争が審理されます。仲裁の場合、仲裁人は当事者間の紛争を検討した後、和解に入ります。仲裁人による決定は、全ての当事者を拘束することになります。他の紛争解決方法とは異なり、当事者が仲裁手続きを開始すると、どちらも手続を撤回することはできません。

仲裁は、自主的または強制的の2種類があります。強制的な仲裁の場合、法令、裁判所の命令、または当事者間の契約に含まれる特定条項のいずれかに従って仲裁手続に入ります。これは、多くの商業契約および建設関連の紛争に当てはまります。一方、自主的な仲裁は、仲裁手続に入るか否かは当事者の裁量次第です。仲裁によって出された結果は「仲裁判断」と言われています。

仲裁の長所

• 柔軟性:仲裁手続は訴訟に比べて柔軟性があり、費用対効果が高くなります。

• 時間:仲裁手続は訴訟よりも遥かに迅速に解決されます。したがって、時間節約とストレス緩和になります。

• 秘密性:仲裁の対象となる紛争内容は一般に公開されません。

• 仲裁人:当事者が仲裁人を選択できます。

仲裁の短所

• 当事者間の契約により仲裁が必須である場合、当事者は裁判所による紛争解決を行う事ができません。

• 仲裁判断に対して異議申し立てできる場合は非常に限られています。

• 仲裁では、中間申請ができません。この申請は通常、緊急の救済を求めたり、裁判所に新事実を知らせたりする場合に行われます。

• 仲裁判断は直接執行可能ではありません。これは裁判所を介して執行可能となります。


調停 (Mediation)

調停は紛争解決の方法であり、「調停人」と呼ばれる第三者の円滑な支援により裁判所に頼らずに円満な解決が可能となります。これは任意の手続であり、仲裁に比べてより柔軟で、紛争当事者は和解に合意する義務はありません。また当事者は最終和解について全面的にコントロールできます。ここでは調停人は世話人役としてのみ機能し、紛争解決の判断に干渉しません。調停の成功率は90%と非常に高いため、この制度を利用する当事者の多くは和解に至ります。

調停の長所

• 当事者が和解についてコントロールできます。

• 訴訟や仲裁に比べてに遥かにストレスが少なくなります。

• 多くの場合に当事者間の関係が良好に維持されます。

• 紛争が迅速に解決されるため、費用を節約できます。

• 手続は秘密を守って行われます。

調停の短所

• 調停による解決には誠実性が求められるため、和解に至らない可能性があります。

• 裁判所の判決によるサポートがありません。

• 手続上の形式性に欠けています。

• 調停が失敗に終わった場合、その後紛争解決のために訴訟が必要になると、費用が増加する可能性があります。


あっせん (Conciliation) 

あっせんは、あっせん人の助けを借りて和解に至るようにする紛争解決の形式です。あっせん人は円満な合意に向けて、両当事者一緒に、または、各当事者個別に話合います。柔軟な手続であり、当事者が手続の内容と目的を定義・決定できます。リスクが低く、非決定的な手続であり、両当事者が合意した場合にのみ和解内容が拘束力を持ちます。

あっせんの長所

• 柔軟性があります。

• 多くの場合、あっせん人はその紛争分野の専門家です。

• 他のADRと同様、訴訟と比較して費用対効果が高くなります。

• あっせんの結果に不服な場合、当事者は裁判所に申立てる権利があります。

あっせんの短所

• 手続には紛争当事者を拘束する効力がありません。

• 異議申立の手続はありません。

• 紛争解決の和解に至らない場合、費用が増加する可能性があります。


交渉 (Negotiation)

交渉とは、交渉人と呼ばれる中立的な第三者により、様々な手法で二当事者間またはグループ間の紛争を解決する方法です。この形式の解決策では、交渉人は様々なコミュニケーション方法を使用して、紛争当事者を和解に導きます。この紛争解決の主な目的は、当事者にとって公正で受入可能な合意に達することです。

交渉の長所

• 柔軟性:非公式な手続であるため、柔軟性があります。

• 訴訟に比べて迅速な解決が可能です。

• 多くの場合、和解後に紛争当事者間の健全な関係を維持することができます。

• プライベートな環境で手続が行われます。

交渉の短所

• 紛争当事者が和解に至らない場合があります。

• 紛争当事者の法的保護に欠けています。

• 交渉において、当事者間の力の不均衡が生じる可能性があります。


まとめ

ADRの種々の方法には、多くの類似点と相違点があります。これらは様々な手法を提供し、紛争解決を促進します。現在、専門家の中で広く受け入れられており、費用を節約して裁判所によらない紛争解決のために多く利用されています。実際に実務上最もよく使用されているADRは、調停と仲裁になります。

紛争解決のためのADRについてアドバイスをご希望の場合は、3CSまでご連絡ください。



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Senior Associate and Head of Dispute Resolution/Litigation

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