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ニュースレター

[雇用法] 労働組合

30 July 2021 

John Clinch


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すべての労働者には労働組合に所属する権利があります。 しかし、そもそも労働組合とは何なのでしょうか、そして雇用主は労働組合と関わりたくなくても関わらなければならないのでしょうか。


そもそも労働組合とは何か?

労働組合とは、労働者の利益を保護し、促進するために結成された自発的かつ民主的な団体です。 労働組合は、月々の会費を支払う代わりに、スタッフの給与や条件の改善を求め、職場内で組合員を代表して活動します。組合員にとっての大きなメリットは、彼らの組合が雇用審判に提訴するのに十分な主張があると判断する場合、無料の法的アドバイスと支援を受けることができることです。


どれくらい普及していますか?

英国経済の労働組合員数は、約2,800万人の労働者のうち660万人で、1979年のピーク時の1,320万人から減少しています。 組合員の分布は不均一で、公共部門(公務員、保健、教育、地方自治体)や、小売、流通、社会福祉、製造業などの民間部門の一部に集中しています。 また、労働組合の組合員とは思えないような分野もカバーしています。例えば、プロサッカー選手協会は、組合員に手厚い給与を確保することに成功している労働組合です。


規制はありますか?

はい。1992年に制定された「1992年労働組合労働関係(統合)法」(Trade Union and Labour Relations (Consolidation) Act 1992)は、労働組合の組織方法、役員や組合員の権利、労働組合ができることの制限などを定めています。 例えば、労働組合が取ることのできる究極の手段の1つは、組合員にストライキを要請することです。 人権のようなものと見なされることもありますが、企業にとっては財政的な打撃となる可能性があるため、1992年の法律では、組合がストライキを行う前に(無記名の郵便投票と雇用者への一連の通知の形で)行わなければならない厳格な法的措置を定めています。 このような理由から、労働争議にはしばしば複雑な法的議論を伴います。


従業員が組合に加入したり、職場で組織化したりすることを阻止することはできますか?

労働組合への加入は法的権利であり、企業が組合員であることを理由に行動を起こすことは[YF1] 、違法な差別の一形態となります。さらに、企業はスタッフが労働組合に参加しないように、あるいは労働組合に基づく権利を放棄するように誘引することは出来ません。しかし、労働組合活動に従事することは別で、法的な保護は、勤務時間外や雇用主の同意を得た上での勤務時間内など、適切な時間に行われる活動にのみ適用されます。


労働組合が雇用主と交渉したいと言ってきたら、我々は交渉しなければならないのでしょうか?

団体交渉の目的で「承認」されている場合のみです。 団体交渉とは、労働組合と雇用者が労働者グループを代表して交渉することを意味し、通常は賃金をめぐって行われますが、職場のあらゆる問題が対象となりえます。 公共部門の組合は、多くの場合、業界内の膨大な数の同様の労働者のために団体交渉を行っています。しかし、民間部門では、組合が単独で雇用主と交渉することの方がはるかに一般的です。中には、労働者の期待をよりストレートに管理する方法として、また、従業員が「自分たちの味方」として信頼できる利害関係者を関与させる方法として、自主的に労働組合を承認する雇用主もいます。 また、雇用主が事業を買収した際に、譲渡規則に基づいて組合の承認を引き継ぐこともあります。承認された組合には、法定の協議役としての役割もあり、雇用主にとっては便利なものになりえます(下記参照)。


組合との間で自主的な承認協定を結んでいますが、それを維持しなければならないのでしょうか?

いいえ、組合に伝えるだけで、その組合の承認を解除することができます。 多くの場合、交渉の進め方や組合に認められている職場施設などを定めた団体協約があります。 しかし、例外的に当事者が法的に行使可能であると表明している場合を除き、組合は団体協約を行使することができません。


それは、団体交渉で合意した条件を無視してもよいということですか?

いいえ、団体交渉によって雇用契約に組み込まれた契約条項は、他の条項と同様に従業員によって行使可能です。そのため、合意によってのみ変更することができます(契約の変更については、2021年5月14日付のニュースレターをご参照ください)。


組合が承認を強要することができるのでしょうか?

1992年法の法定承認手続きを使用した場合に限り可能です。これは特別な法的機関である、中央仲裁委員会への申請を伴う複雑なプロセスです。最低の会員要件があり、50%に達していない場合、組合は投票に勝たなければなりません。 双方の利害関係が高いため、労働力を勝ち取るための苦しい戦いになることが多々あります。 雇用主が申請に抵抗して敗れた場合、雇用主は承認を継続、つまり単純に組合の承認を取り消すことは出来ません。


承認された労働組合には何か法定の役割があるのでしょうか?

はい。 自発的な承認であれ、法定手続きによるものであれ、承認された労働組合は、集団整理解雇(20人以上を同時に整理解雇する場合)と事業譲渡の2つの重要な分野で相談しなければならない団体です。 これらのケースでは、雇用主は経験豊富ですぐに相談できる組織があるため、労働組合の存在が役立ちます。 さらに、組合員は職場の苦情申立てや懲戒の聴聞会に労働組合役員を同伴させる権利があります。

労働組合に関わる法的問題について、アドバイスや支援をご希望の方は、ぜひご相談ください。

日本語だと、あいまいになってしまうので、「組合員に対して、組合であることを理由に行動を起こす」か「企業が、組合員であることを理由に行動を起こす」とした方良いかと思います。

このままだと、組合員が何らかの組合活動をすること、のようにも読めてしまいます。

業界内の、というような意味合いかと思います。

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