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ニュースレター

[雇用法] 貴社が請負業者と契約している場合、IR35の準備はできていますか?

13 November 2020

Jasmine Chadha


2021年4月6日以降、現在は公的機関に適用されている非雇用的役務提供課税制度(IR35)は中規模および大規模の全ての民間企業に適用されます。これらの変更は、当初は本年初旬に施行される予定でしたが、Covid-19による公衆衛生上の緊急事態のために延期されました。


施行までわずか半年となった今、企業は請負業者(またはフリーランス/コンサルタント)との契約に対してIR35の変更が及ぼす影響に注意を払い、法律に基づく義務を確実に果たさなければなりません。歳入関税庁(HMRC)では、様々な一時自宅待機制度(furlough scheme)の取り組みの結果として、今後数か月の間に相当量のコンプライアンス業務の遂行が予定されており、 IR35は政府の議題として残ったままです。実際、この措置により、最初の4年間で31億ポンドの税収増が見込まれています。


IR35とは何ですか?


IR35は、個人(通常「請負業者」と言われます)が自身の所有する有限責任会社(または別のタイプの仲介業者)を通じて顧客(client)にサービスを提供する際に適用されますが、直接契約されていれば従業員に分類されます。仲介業者は、通常は請負業者自身の個人会社(personal service companies)ですが、パートナーシップ、別の個人会社(personal service companies)、代理店や別の個人の場合もありえます。


「顧客(client)」、「エンドユーザー(end-user)」もしくは「依頼者(engager)」は請負業者のサービスを享受する者です。この制度の変更により、依頼者(engager)は、IR35が適用されるかどうかを決定する責任を負うことになります。IR35が適用される場合、これらの個人は「みなし」または「偽装」従業員となります。依頼者(engager)が判断を誤れば、雇用主同様に納税義務を負うことになるでしょう。


要するに、これは「偽装雇用」にあたる人たちが依頼者(engager)から所得税と国民保険料を源泉徴収されることを保証するための反脱税回避措置です。しかし、議論の対象となりえるのは、IR35が適用されるとの決定を受けた個人が、有給休暇、年金、有給疾病休暇などの完全な雇用権を要求する度合いでしょう。労働者が請求できる期間に制限がないため、例えば個人が過去の休暇の権利を請求することに成功した場合には、非常に高額になる可能性があります。


変更点は何ですか?


依頼者(engager)は、彼らの有限責任会社(または仲介業者)からの請求書による支払いを受けているあらゆるコンサルタント、請負業者、フリーランスにIR35が適用されるか評価しなければなりません。個人事業主は、仲介業者を通じて事業を行っていないため、IR35の変更による対象とはなりません。


依頼者(engager)は、IR35を適用すると判断した場合、歳入関税庁(HMRC)に対して、雇用主の国民保険料の追加費用を含む関連する税金および国民保険料の会計処理と支払いの責任を負うことになります。これは、IR35が2021年4月6日に施行された以降に行われる全ての支払いに対して適用されます。詐欺または犯罪行為の証拠がない限り、個人会社(personal service companies)によるIR35の適用について遡及的に調査しないことも、歳入関税庁(HMRC)は示唆しています。


「小規模」民間企業はIR35の変更の適用除外ですが、自社がIR35の対象外であるかを確認するため、各課税年度に自社の規模を測定しなければなりません。実際の従業員数が50名以下、売上高が1020万ポンド以下、賃借対照表が510万ポンド以下であれば、その企業は「小規模」です。「小規模」企業の定義を満たすには、(2会計年度連続で)3つの基準のうち2つを満たす必要があります。


実際には企業が大規模企業のグループの一部である場合、IR35の目的に照らせば「小規模」でなくなる可能性があることは注目に値します。企業自体は「小規模」でも、それがグループ構造内に位置していれば、総売上高および貸借対照表の合計を考慮して、小規模事業テストをグループ全体に適用する必要があります。政府は、企業グループが「小規模」子会社を通じて請負業者と取引することでIR35を回避する状況は認めないでしょう。


したがって、出発点は、貴社が「小規模」企業の適用除外に該当するかどうかを慎重に検討することです。たとえ該当したとしても、事業が成長し、特定基準を満たさなくなる場合を考慮し、毎年見直しを行う事が必要でしょう。


「小規模」企業の適用除外に該当せず、仲介業者を通じて請負業者を依頼する場合には、次の手順を実行する必要があります。


1. 仲介業者を通じてサービスを提供する請負業者の特定

2. 関連する契約文書の取りまとめ

3. 実際に個人がどのように仕事をしているかに関する十分な情報の入手 - 請負業者は他の顧客、賠償責任保険、自社の設備/ウェブサイトを有しているか?財務リスクを負っているか?などを質問

4. 雇用形態決定声明(Status Determination Statement (SDS))の取得 - 雇用形態決定声明(SDS)は、歳入関税庁(HMRC)が提供するオンラインの雇用状態テストツールであるCEST経由で取得することができ、2021年4月6日前まで発行可能。

5. 十分な理由を添え判断結果を個人に通知

6. 不服申し立て手続きの実行 - 貴社が45日以内に不服申し立ての結果を提供しない場合、請負業者の税金、国民保険料および雇用主の国民保険料について責任を負うこととなり、請負業者が高額の報酬を受け取っている場合には非常に高額になる可能性あり。


貴社の誰かが請負業者との契約を管理し、関係性を定期的に見直すことが重要です。IR35の対象外で安全に事業を行う者が、時間の経過とともに雇用状態に移行することは珍しくありません。


弊所は、貴社のビジネスにおけるペイロール以外の方法で支払いを行なっている労働力に関する問題を積極的に管理し、IR35の複雑な変更に備えるためにアドバイスを提供して支援いたします。詳細については、弊所の雇用法チームのメンバーにご連絡ください。



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