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ニュースレター

[雇用法] 出向駐在員の雇用契約

20 November 2020

Daniel Gray

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英国外に本社のある弊社の国際的な企業のお客様の多くは、駐在員を定期的に英国に出向させています。出向は、従業員(あるいは従業員のグループ)が、雇用主の別の部署または他の組織に一時的に配属される場合に行われます。


出向中、出向従業員(secondee)は元の雇用主に雇用されたままであり、出向終了後は元の職場に復帰します。出向従業員(secondee)は、雇用主の専門知識、スキル、経験を英国企業にもたらし、英国の市場、英国内の規制や法律をより理解して戻っていきます。


3CSの英国を拠点とする国際的な企業のお客様の多くは、駐在員を英国に出向させている海外事業の子会社です。出向の多くは、一つの雇用主または企業グループ内で行われ、比較的形式ばらない場合もあります。この状況では、例えば勤務地や勤務時間の変更など、出向者の雇用契約に軽微な修正を加えるだけで良い場合もあります。しかし、別の法人、例えば雇用主のグループとは異なる組織、顧客またはその他の外部機関への出向であれば、当事者は出向契約を通じて契約が正式に文書化されることを望む可能性が高いでしょう。


雇用


当事者が意図しない場合であっても、イングランドおよびウェールズの法律の下では、出向従業員(secondee)と受入主との間に雇用関係が成立するリスクがあります。雇用審判所(Employment Tribunal (ET))は、どのような契約でも、出向従業員(secondee)の肩書の範囲を超えて契約実態を調査します。雇用状況を評価するために、雇用審判所(ET)が考慮するいくつかのテストがあります。

• 管理テスト - 何を、どこで、どのように、いつ働くかを含む出向従業員(secondee)の管理に関するいくつかの要因を比較評価するもの

• 義務の相互性テスト - 仕事を提供する受入者側に継続的な義務があるか、仕事を行う出向従業員(secondee)側に継続的な義務があるかを確認するもの


受入主と出向従業員(secondee)の間に雇用関係が存在する場合、法律は受入者に多くの責任を課します。これには、次のような出向従業員(secondee)の権利も含まれています。

• 法定疾病手当

• 法定母親/父親手当および休暇

• 法定最低有給休暇

• 法定最低賃金

• 差別からの保護

• 不公正解雇(unfair dismissal)からの保護

受入主と出向従業員(secondee)の間に雇用関係が成立しない場合でも、雇用審判所(ET)は、出向従業員(secondee)が労働者(worker)の地位を有することを確立する可能性があります。労働者(worker)は従業員(employee)に比べると少ない法定権利しか与えられていませんが、次のようないくつかの重要な法定権利を有しています。

• 差別からの保護

• 賃金の違法な控除に対する保護

• 国民最低賃金の受給資格


出向元雇用主の考慮事項


出向者が受入主の従業員になったと判明するリスクを回避するため、当事者は次のことを確認します。

• 出向者は、受入主に対して直接義務を負うことはなく、出向元に対してのみ義務を負う

• 受入主は、出向者に対していかなる義務も負わない

• 出向元は、出向者の全体的な管理権を、可能な場合には日々の管理権を保持する

• 出向元は、評価や懲戒などの出向者に関する事項を取り扱う、および

• 出向者は、可能な限り英国企業に統合しない、例えば自動加入規則に基づく英国年金制度の強制加入などの英国企業の方針、手続き、規範を遵守する必要はない。


雇用主/出向元を保護し、将来の紛争の可能性を減らすために、給与支払い、福利厚生、報告の取り決めなど、双方の責任を文書化した詳細の出向契約を締結することが推奨します。


出向契約や英国拠点のスタッフに関するその他のご相談は、弊所の雇用法チームのメンバーにご連絡ください。



法律、および人事に関する最新情報をご希望の方は、弊所ニュースレターをお申し込みください。

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