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ニュースレター

[移民法] 移民法 2020年のまとめと2021年の予想

11 January 2021

Samuel Njongu

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2021年のスタートにあたり、2020年末に起きたいくつかの重要な問題と変更を振り返り、また移民法の観点から今年 に企業に適用される新たな状況や規則について見てみたい思います。


 2020年12月末を目前に控え、英国とEUは数か月にわたる議論を経て、EU離脱後の通商およびその他の問題について 合意し、英国は2020年初頭に合意した移行期間を終了して2021年1月1日に欧州連合を離脱しました。合意なき離脱や 予想されていた不確実性を回避することができ、多くの点で前向きな結末となりました。 


また英国政府は、2020年12月1日から施行された新たな移民規則を導入し、2021年1月1日 よりEUからの労働者の移動の自由がなくなったことに伴う新たな状況の変化に企業が 対応できるようにしました。この新たな規則は、従来のTier 2 GeneralおよびTier 2 ICTとは 異なり、多くの点で、より寛大であり制約の少ないものとなっています。ポイント ベースシステムにおけるビジネスビザについて、Tier 2 ICTルートは企業内転勤(ICT)に 名称変更、Tier 2 Generalルートは技能労働者(Skilled Worker) ルートに変更されました。 


変更点の概要は以下の通りです。 


技能労働者(Skilled Worker)ビザ (旧Tier 2 General) 


• 内務省 (Home Office)は、2020年12月1日より居住者労働市場テスト(Resident Labour Market Test「RLMT」)の 実施要件を廃止しました。要約すると、居住者労働市場テスト(RLMT)は、定住労働者がその役割を果たせるか 否かを確認するために、2つの場所にそれぞれ少なくとも28日間以上の広告掲載を要求していました。広告 された条件を満たす定住労働者の応募者がいない場合にのみ、(広告された役割のすべての要件を満たす能力を 証明する必要のある)移民労働者にスポンサーシップを提供することができました。複雑さと時間の両面で 相当な負担であったため、同テストの廃止は英国の企業にとって歓迎されるニュースでした。

 • 現在、技能労働者(Skilled Worker)ビザ申請者は、RQFレベル3の役割でスポンサーされることが可能である ため、RQFレベル6以上を必要とした旧Tier2システムと異なり、移民が幅広い職種に就くことができるように なりました。

 • 技能労働者(Skilled Worker)ビザの通常の最低給与限度額は、経験のある労働者については年間£25,600(職種 コード、すなわち「SOCコード」で要求されている場合にはそれ以上)であり、新規参入者(New Entrant)に ついては一定の要件が満たされれば£20,480まで引き下げられる可能性があります。

 • 技能労働者(Skilled Worker)ビザは、(Tier 2 Generalで適用されたの6年間の制限とは異なり) 最長滞在期間の対象 とはならず、また12か月の「クーリングオフ」期間も廃止されます。

 • 永住権申請者の給与要件は、年間£25,600(SOCコードによってはそれ以上)に引き下げられました。これは、 旧Tier 2 Generalの最小金額である£35,800を下回っています。


企業内転勤ビザ (旧Tier 2 ICTルート)

 • 高所得者の最低給与限度額は、従来の年間£120,000から年間£73,900に引き下げられました。つまり、この水準 以上の収入を得る移民は、会社での最低勤続年数の対象とはならず、10年間のうち最大9年間英国に滞在する ことができます。

 • 「クーリングオフ」期間が変更され、ICTビザを持つ移民は連続する6年間のうち最大5年間(または、高所得者 については上記の通り10年間のうち最大9年間)英国に滞在することができるようになりました。

 •  上記の変更は、多くの点で企業にとって寛大かつ良いものですが、内務省 (Home Office)は、とりわけRQF レベルの引き下げおよび給与限度額の変更に伴い、規則が乱用または悪用されることのないよう、新たな移民 制度の下でどのように申請を査定するかを説明するガイダンス文書を発表しました。技能労働者(Skilled Worker)ルートでもICTルートでも、スポンサー/雇用主が組織のために働くため移民のためにスポンサーシップ 証明書(Certificate of Sponsorship)を与えることが必要な場合の主要ポイントを以下にご説明いたします。 


新しいガイダンスの要点は以下の通りです。


 · スポンサーシップ証明書(Certificate of Sponsorship)に申請するSOCコードを査定する際、内務省 (Home Office)は、 記載された職務が本当に必要なものとして示されているかどうか考慮します。

 · 同様に、移民がその仕事に必要な適切な技能、資格、経験を持ち合わせているかを考慮することもあります。

 · 内務省 (Home Office)は、スポンサーが組織内に正規の欠員(genuine vacancy)を有しているかどうかを考慮します。 「正規の欠員(genuine vacancy)」とは、以下のいずれかのものとみなします。

o 移民に対してスポンサーシップ証明書(Certificate of Sponsorship)に記載された特定の義務を履行するよう要求する こと

o 著しく異なるまたは低い技能の作業は含まないこと 

o ビジネスモデル、ビジネスプランおよび規模を考慮した上で、ビジネスに適していること

 • 内務省 (Home Office)は、以下に示す役割の例は正規のものではないと考えています。 

o 誇張された職務内容 

o 主に移民が英国に入国/滞在できるようにするために作られた役割 

o 職務に不適切な、スポンサーの業務と矛盾する、または定住労働者を除外するように調整された要件を伴う役割

 • 内務省は、予定されている職務に対して最適なSOCコードが選択されているか考慮し、決定を下す前に多数の 要件を査定します。例えば、給与水準が低いという理由で適切でないSOCコードを選択したのではないか、 給与の上限が高いという理由で最適なSOCコードを選択を避けたのではないか、といった疑いがある場合、 内務省はビザ申請を否認します。


新規則に違反、または内務省 (Home Office)の正規の欠員(genuine vacancy)ルールを満たさない役割を作ったのでは ないかと言う疑惑を避けるためには、明確で詳細な職務内容や、予定されている職務が貴社の事業にどのように適合 するかを明確に説明することが重要です。私たちは、今後この問題は、かなり難しい物になることを予想しており、 予定されている欠員について内務省が様々な質問をして明確な説明を求めることによって起きた変更を見て きました。


ガイダンスやポリシーはいつでも変更される可能性がありますので、内務省 (Home Office)との潜在的な問題を避ける ため、最新の規則を入手し、確認して相談することをお勧めします。 


2021年、英国がEU域外に進出して、より柔軟な新しい移民規則を導入するにあたり、楽観すべき理由 があります。特に、EUとの新たな貿易協定がそうです。企業は、技能労働者(Skilled Worker)およびICT の両ビザルートの下、より多くの移民労働者をスポンサーするより大きな機会を得ました。 


新たなルールの下でスポンサーシップの対象となる職務内容、適切なSOC コードや役割の特定、その他一般的な移民法に関するご相談は、弊所まで ご連絡ください。

法律、および人事に関する最新情報をご希望の方は、弊所ニュースレターをお申し込みください。

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